三国山脈周辺(群馬) 高野山(1111.8m) 2018年12月9日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 6:40 登山口−−7:00 廃道を外れて斜面に取り付く−−7:31 1080m峰−−7:38 高野山−−8:12 駐車場−−8:17 登山口

場所群馬県吾妻郡中之条町
年月日2018年12月9日 日帰り
天候
山行種類藪山
交通手段マイカー
駐車場旧登山口(今は廃道)に駐車
登山道の有無無し
籔の有無下山時の植林帯トラバース以外は無し
危険個所の有無岩が点在する急斜面あり
山頂の展望無し
GPSトラックログ
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コメント廃道化した登山道から登り、帰りは適当に降りた。登山口の標識に登山道があるものと思い出発地を把握しなかったのがちょっと失敗で、地形図があまり役立たなかった。登山道は完全に廃道化していたが、おそらく北尾根を上がっていると思われる。少なくとも東尾根に道は無かった。雪が降りしきっていたがほぼ積雪は無かった




登山口標識のある場所に駐車 登山口標識
しかし標識の示す方向に道が無い! 灌木藪を進むと灌木の生えた階段登場
植林帯の薄い道を進む ベンチの残骸
廃道はトラバースの連続 まだまだ巻く
植林帯で緩い登り 上に向かいそうにないのでここで廃道とお別れ
落葉樹林に突入。藪は皆無 上部に岩が多くここは左へ
目印が登場したが連続せず 再び岩が登場。小尾根を登る
岩を抜けると普通の急斜面 僅かに乗った雪に残る自分のトレース
北尾根に乗り傾斜が緩む 北尾根にも藪無し。でも道無し
1080m峰 山頂目指して南へ
数か所で赤ペイントあり 高野山山頂
目印はこれだけ。山頂標識無し 気温は約-2℃
下山は1090m肩かた東尾根へ 1050mで南側が植林に変わる
1030m肩。悩んだが北東へ 標高960m付近でヤバさを感じ右へ逃げる
見ると尾根は岩壁が立ちはだかる そのまま谷を下る
標高840m付近で廃林道登場。でも藪 標高760m付近
標高740m付近。谷沿いの廃林道 堰堤上から駐車場が見えた
堰堤 山口駐車場(無料)
四万温泉案内看板
駐車場所に戻る


・高野山と言えば真言宗の寺院群で有名だが山の名前ではない。ちなみに今回の山はコウヤサンではなくタカヤサン。山頂にお寺はない。ただしネット検索では東側から登山道があるとのことで、具体的にどこにあるのか分からなかったが国道沿いを探すことにした。

・日曜日は寒気が強まって四万温泉も朝から雪。国道の橋梁部分は下からも冷やされて路面は真っ白に変わっていたが、周囲の山はそれほど白くない。おそらく山頂の積雪は1cmに満たないだろう。気温はほぼ0℃。

・国道を下っていくと斜面側に工事の休憩場所と思われるプレハブと移動式トイレを発見。そしてその敷地南端に高野山登山口の案内看板を発見した。これで安心して登れると思い、敷地の一番端に駐車。日曜日の今日はおそらく工事は無いだろう。

・登山道があることが判明したので地形図で現在位置の確認をしなかったが、これは失敗だったことが後で判明。

・天気は雪だがこの付近では急速に積もるような降り方ではなく、僅かに積もる程度の弱い降り方だった。この状態なら山頂でもラッセルになることはないだろうし、薮さえ無ければ衣服が濡れる心配もあまりしなくて良さそうだった。乾いた雪はありがたい。でも念のためゴアは持っていき手袋は防水タイプにした。

・登山口の案内は道路に沿うように南を指しているが、付近に道らしき筋が見当たらない。近くの植林帯の中にも道らしき存在は無し。標識に従って道路沿いを登ってみたら矮小潅木薮の中に階段を発見。登山道はあったが明らかに廃道化している。私がネットで読んだ記事の登頂年月は確認していないが、結構古いものだったようだ。

・廃道化しているが山頂まで道の痕跡は残っているはずなので、それを辿ることにした。しかし道はかなり薄くなっていて部分的に判別が困難なほど。周囲が薮なら判別しやすいのだが、植林帯に入ってからは薮はなくどこでも歩ける状態なので余計に分かり難い。微かな凹みと木の間隔が直線状に空いているかが手がかり。

・このまま斜面を上がるのとかと思いきや、廃道は斜面を右斜めに緩やかに登っていく。途中、一個所だけベンチがあったと思われる痕跡があったが、それ以外は登山道を思い起こさせるものはなかった。案内標識は一切なし。今歩いている廃道が本当に高野山への登山道だったのかも確証無し。

・廃道は大きな谷を越えて次の尾根にかかるが、やはり本格的な登りはなく延々と緩やかに巻いている。登山口で現在位置を確認しなかったし、この尾根でもない緩やかな地形では現在地の読図は不可能で失敗したと痛感。まあ、登りは上を目指せば山頂に辿り着くが、帰りはそうはいかない。感覚的にはかなり北に巻いたように感じたので、帰りに往路を戻るのは無駄な労力に思えた。

・現在地不明だが、おそらくこのまま進むと北に無駄に巻き続けることになりそうなので廃道に見切りをつけて左手の植林帯緩斜面を登ることにした。

・傾斜がきつくなってくると植林帯を抜けて落葉広葉樹帯へ変わる。藪は無いが岩が積み重なった地形に変わり、斜面上部までずっと続くように見える。大きい石の斜面は石の隙間が落とし穴になっていることが多く、この時期は多量の落ち葉でその穴が見えずに足を突っ込んで捻挫する恐れあり。それに落ち葉で隠れて石の安定度の予測も難しく、これを突破するのは面倒なので石が無い通常斜面を登ることにして左へトラバース。小尾根に取り付くと古い目印あり。

・しかしこの斜面も登っていくと上部は岩壁帯が見えてきた。岩壁に挟まれた谷間なら登れそうだがかなりの急斜面で立ち木が無く掴まるものが無い。そこで右にルートを変えて右手の岩壁の右側を迂回することに。ここも立木が無い急斜面だが距離が短いので慎重にクリア。

・ここを抜けると傾斜が緩んで岩は無くなるが、まだそれなりの斜度が続き直線的に登るのは足に負担がかかるので登山靴のエッジを効かせてジグザグに登っていく。地面が凍り付いたらアイゼンが必要になりそうな斜度。藪はない。逆に薮が無いので掴まるものが無いのが不便。

・傾斜が緩むと北から上がる顕著な尾根に合流。やっと安心できる地形に突入。ここも道はないが籔が無い落葉広葉樹林で非常に歩きやすい尾根。積雪は麓よりやや増えたが数mm程度。冷たい北西の風が当たるようになり体感温度は急激に低下し、気温は-3〜-4℃。さすがに半袖のままでは寒くなり、腕カバーとネックウォーマーを着用。

・尾根を緩やかに登って南下すると小ピークに到着。しかし山頂標識も三角点も無い。地形図を広げると山頂北側に1080m小ピークがあるのでそこに違いないだろう。山頂はもっと南だ。

・山頂へ続く顕著で緩やかな尾根は歩きやすい。木の幹に赤ペイントがあったので、もしかしたらここが登山道なのかもしれない。

・東へ大きな尾根が派生する1090m肩の先が高野山山頂。薄らと雪を被った三角点があるが山頂標識が一切無く、本当に昔は登山道があったとは思えない。廃道化してからかなりの年数が経っているのだろうか。

・周囲は樹林に覆われて展望無し。もっとも、今は雪で煙って遠望は利かないが。

・防寒着を追加後に帰りのルートを検討。ここで出発地が不明なのがもっとも痛かった。1090m肩から東へ伸びる尾根を下って出発地に戻れるのか、それとも大きく南へ外れた場所に下ってしまうのか判断できない。でも往路では大きく北に巻いたように思えるのでそこそこいい場所に下れるだろうと、東尾根を下ってみることにした。

・1090m肩から東尾根に入ったが道の形跡は皆無。やはり道があったとしたら北尾根以外は考えられない。しかし東尾根の自然林も薮は皆無なので歩きやすい。

・標高1020m地点の尾根分岐でどうするか悩んだが、離れた場所に下るリスクを低減するために左側の尾根を進むことに。最初こそ緩やかだが次第に傾斜が出てきて、地形図には表記されていないがこの先は崖になっている予感が。念のため右の谷にトラバースして尾根の先を見ると予感どおり絶壁あり。長年薮山を経験しているとこんなことに鼻が利くようになる。

・谷地形の傾斜も結構なもので、滑り出したら落ち葉で止まりそうにないので慎重に足を進める。立ち木が少ないのも危険要因。できるだけ真下に立ち木が来るようなコース取りをした。

・傾斜が緩むと杉植林帯へ変わり、往路とは違って谷が深く切れ込んでいる。往路とはかなり植生が異なるので位置もかなり違いそうでここで初めてGPSで往路の軌跡を確認したら往路と比較して大幅に南にずれていた。まあ、このまま降りても必ずどこかで国道にぶち当たるので大きな心配はないが、南に寄るほど標高が落ちた場所で国道に出るため、今のうちにできるだけ北にトラバースすることにした。

・うまい具合にトラバースするような廃林道が出現したが、これが刺付き潅木が混じった薮で歩きにくいことこの上ない。おまけに間伐したらしい倒木が多数林道上に放置されている。1つだけ尾根を越えることができたがその先は谷が深く、トラバースし続けるのは難しいので谷に下ってしまうことにして斜面を適当に下った。

・谷筋に出ると廃林道に遭遇、もうこのまま谷筋を下ることにした。林道があったくらいなので険しい谷ではなく淡々と下っていくと、最後に堰堤が登場して左から踏跡で越えて駐車場に出た。ただし出発時の駐車場とは別で、看板によると山口駐車場(無料)となっていた。国道の反対側は温泉街への入口で、狭い温泉街で宿泊者以外の駐車場確保が難しいために入口に用意したようだ。

・車を置いた場所はここより北側なので国道を緩やかに登って行く。白くなった橋の上を通行する車はスピード控えめだった。

・山口駐車場から私の車まで歩いて5分だった。着地点が大きくずれていなくて助かった。

・下山はかなり適当に下ったが、後から考えたら今回のように廃道を登るよりも山口駐車場から左側の尾根を登るのが手っ取り早そうだ。これなら迂回すること無く直線的に登れるし、地形図を見た限りでは急傾斜はない。駐車場にも困らない。

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